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ドメインのwwwあり・なしはどちらに統一するのが良い?

WEBZINNEトピックス編集部のアイコンWEBZINNEトピックス編集部

公開日:2020年9月1日

ドメインのwwwあり・なしはどちらに統一するのが良いのか。著名サービスの実例や決める時の考え方、注意ポイントをまとめました。

wwwあり・なしの違い

まずは、wwwあり・なしの違いをみてみましょう。

ドメインの種類 意味
wwwあり サブドメイン World Wide Web
wwwなし ルートドメイン なし

意味的には大きな違いがある

あまり知られていませんが、wwwありはサブドメイン、wwwなしはルートドメインと、ドメインの種類が違います。

ドメインはインターネットアドレス(住所)なので、本来の意味からするとはルートドメインは何もないのが普通です。

実際の住所でイメージすると、「東京都」がルートドメインで「新宿区以下」がサブドメインというイメージでしょうか。住所で東京都という住所がないのと同じで、本来はルートドメインのみの運用はありませんでした。しかし、近年はURLを短く見せる効果を狙って、wwwなしをwwwありと同じ(つまりWebサイト)として使う事例が増えています。

かつてと違い、5〜6文字くらいのgTLDの取得が難しくなっているのも背景にあるでしょう。

SEO的にはどちらでも一緒

なお、ルートドメインでもサブドメインでもSEO効果は変わりません。

基本的には、サブドメインはルートドメインのエイリアスと見なされるので、ドメイン評価はどちらも同じです。ただし、wwwあり・なしは「別のページ(別のアドレスだから)」なので、正しく正規化しないと重複コンテンツになります。

wwwありのメリット・デメリット

wwwありのメリットは、

  • サブドメインごとにサービスを明確に分けられる
  • サブドメインごとに性質の異なるリンクパワーを得ることができる

あたりがよく言われます。

対してデメリットは「URLが長くなる(4文字だけ)」点です。

よく「wwwなしではページが表示できなくなる」というデメリットが紹介されていますが、URLの正規化という意味ではwwwあり・なしのどちらに統一したとしても、正規ではないドメインからは301リダイレクトで正規化しなくてはなりません。

つまり、「wwwなしでアクセスされたらwwwあり版にリダイレクトされる」というのが正しい動きですので、「wwwなしでは表示できなくなる」というのはデメリットではなく不具合です。

wwwありで統一の事例

wwwありで著名なところではGoogleがあります。Googleのドメインの使い方を見てみましょう。

ドメイン サービス
www.google.com 検索サービス
mail.google.com Gmail
drive.google.com Google ドライブ
calendar.google.com Google カレンダー
cloud.google.com1 Google Cloud Platform

基本であり、もっともユーザーにアクセスされる検索サービスをwwwサブドメインで展開し、他のサービスもそれぞれサブドメインで展開しています。

性質の異なる新しいサービスを展開する時に、特化したサブドメインで展開するのはユーザーから見てもわかりやすく、特化したリンクパワーを集約しやすくなります。

wwwなしのメリット・デメリット

wwwありのメリットは、

  • URLが短くなる

でしょうか。デメリットは特にありません。

wwwなしで統一の事例

wwwなしで著名なところではTwitterがあります。Twitterのドメインの使い方を見てみましょう。

ドメイン サービス
twitter.com メインサービス
developer.twitter.com 開発者向けページ
api.twitter.com APIエンドポイント

使い方はほとんどGoogleと同じですが、Googleほどサービスが多岐に渡っていないため、ほとんどのユーザーがルートドメインしか使っていないでしょう。その意味ではルートドメインでも問題ないですね。

wwwあり・なしを統一する際に考えるポイント

URLは短い方が良い?

wwwなしに統一するメリットとして「URLが短いから打ちやすいから良い」という説をよく見かけますが、これは正しいでしょうか?

GoogleやTwitterなどの著名なサービスや会社であれば、ブラウザのアドレスバーにURLを直接打ち込むことがあるかもしれませんが、中小サイトの場合はユーザーがブラウザにURLを直打ちしてアクセスしてくるなんてことはほとんどありません。SNSのリンクか検索エンジンで訪問する人が90%以上でしょう。

そう考えると、「URLが短くなる(4文字だけ)」というメリットはそこまで大きくありませんので、そこを理由にwwwあり・なしを決める必要はありません。

他のサブドメインは本当に使う?

Googleのように性質の全く異なる多種多様なサービスを展開するサイトを運営する方はごく一部でしょう。例えば、個人ブログなどは「ずっとメインドメインだけ」というケースがほとんどかと思います。

そうなのであれば、サブドメイン展開など考えずに最初からwwwなしで統一しても問題ないとも言えます。

多言語化する予定があるなら慎重に決めよう

サイトを多言語化するのであれば、サブドメインの使い方は非常に重要になります。

wwwあり・なしどちらにするか以前に、メインドメインの言語を英語にするのか、日本語にするのかという課題もありますし、システム的な制限もあるでしょう。

もし、今後サイトを多言語化する予定が1%でもあるのであれば、多言語化する際にどういった方式にするのかくらいは議論しておきたいところです。

サブドメインをユーザーに解放する場合は注意が必要

サービスによっては、サブドメインをユーザーに解放するケースがあるかと思います。そういった場合は、wwwサブドメインを禁止して、wwwなしに正規化しておく方が安全です。

また、ユーザーにサブドメインを解放する場合は、サブドメインに使える文字数や文字列をしっかりと制限しておきましょう。


ドメインのwwwあり・なしはどちらに統一するのが良いのか見てきました。

どちらにするかはサイトや会社の性質によって違いますし、どちらが正しいという答えはありません。一つ言えるのは、複数サービスの展開や多言語化など「将来を見据えて決める」のが大事ということです。

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