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高速化で順位アップする?ページ読み込み速度とSEOの関係

WEBZINNEトピックス編集部のアイコンWEBZINNEトピックス編集部

公開日:2020年9月17日

高速化で順位アップするのか?ページ速度とSEOの関係をGoogleの公式見解から、実際に検索順位がアップした事例を交えて検証します。

「ページ読み込み速度とSEOの関係」へのGoogleの見解

ページ速度とSEOの関係については、Google公式のアナウンスがあります。

読み込み速度はこれまでもランキング シグナルとして使用されていましたが、それはデスクトップ検索を対象としていました。 そこで 2018 年 7 月よりページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用することを本日みなさんにお伝えしたいと思います。

ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します | Google ウェブマスター向け公式ブログ

つまり、2018年7月より、デスクトップ、モバイルの全ての検索結果について、読み込み速度をランキングシグナルとして使用するということです。

このアップデートは「Speed Update」と呼ばれていますが、よくSpeed Updateに関する記事で、「モバイルの遅いページのみ影響する」という記事がありますが、これはSpeed Updateの適用範囲がモバイルだっただけで、デスクトップ版はすでに読み込み速度がランキングシグナルでしたので、デスクトップ版にも引き続き読み込み速度がランキングシグナルとして使われます。

ページ読み込み速度はランキングシグナルの一部

注意したいのは、ページ読み込み速度はランキングシグナルではありますが、100以上あると言われている検索エンジンのランキングシグナルの一部でしかないということです。

ページ読み込み速度がランキングシグナルである以上、SEOにおいて大事な要素ではありますが、それだけで順位が決まるわけではないということは、認識しておきましょう。

GoogleのSEO順位は検索意図に対するコンテンツファースト

Googleが何度となく見解を出しているように、検索エンジンが順位を決定する際には「検索意図に対するコンテンツの関連性と優位性」が一番優先されます。ページ読み込み速度はランキングシグナルの一部ですが、優れたコンテンツでなければ、上位表示は出来ません。

先ほどのGoogle ウェブマスター向け公式ブログにも、

検索意図は依然として非常に強いシグナルですので、魅力的で検索クエリと関連性の高いコンテンツは、ページの読み込み速度が遅くても高い順位に掲載される場合もあります。

と記載されています。

ページ読み込み速度の改善で検索順位がアップするケース

ページ読み込み速度が足かせになっている場合

ページコンテンツ自体が優れていて競合と同等だった場合、読み込み速度が劣っていることが「SEO順位向上の足かせ」になっている場合があります。このケースでは、ページの読み込み速度を改善することで、SEO順位がアップするケースがあります。

実際に、筆者の担当案件でもページ速度を60%ほど改善(2,000msから800msに速度アップ)したところ、SEO経由の流入が30%以上増加したケースが複数あります。

ただし、「SEO順位向上の足かせになっている」かは、実際に読み込み速度を改善してみて初めてわかるので、100%効果のあるSEOとは言えません。

ページ数が膨大でインデックスが追いついていないサイト

ページ速度が遅い場合、Googleクローラーがクローリングしてくれるページ数(クローラーバジェットとも言われます)が少なくなる傾向にあります。

Googleクローラーのリソースも無限ではありませんので、他のサイトに比べてあまり有意義ではないと検索エンジンが認識しているサイトに、読み込み時間をかけてまでクローリングしないのはある意味合理的です。

特に、ページ数が数万、数十万ページになるようなサイトは、Googleクローラーがサイト全体をクロールしてくれず、重要なコンテンツがしっかりとインデックスされていない場合があります。

このケースでは、ページの読み込み速度を改善することで、クローリングされるページが増えることでページインデックス数が増え、結果として検索エンジンから流入するキーワード数が増えて、アクセスが上がります。

この場合、「検索がアップした」というよりも「圏外だったものが、圏内になった」ということが多いかもしれませんが、いづれにしてもアクセス増には寄与してくれるでしょう。

ページ読み込み速度の改善でも、検索順位が改善しないケース

これは簡単で、「検索意図に対するコンテンツの関連性と優位性」がないページの場合です。

ページ読み込み速度は「あくまでランキングシグナルの一部」ですから、コンテンツが優れていないページは、いくらページ読み込み速度が速くても上位表示は出来ません。


ページ読み込み速度とSEOの関係を見てきました。

こうして見てみると、ページ読み込み速度と検索順位の関係性はとても合理的と言えます。とは言え、ページ読み込み速度の改善はすぐにできるものでもないですし、コンテンツの追加やシステムの改善など、日々の変化していきますので、常にチェックしておくようが良いでしょう。

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